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『過ちすな 心して降りよ』

高名の木登りと言ひし男、人をおきてて、高き木に登せてこずゑを切らせしに、いと危ふく見えしほどは言ふこともなくて、降るるときに軒たけばかりになりて、『 過ちすな心して降りよ」ということばをかけ侍りしを・・・、現代語に訳すると『木登り名人が弟子に木登りをさせ、非常に高い位置にいたときには、名人は弟子に何もいわず、その弟子が木を降りてきて、みう間もなく地面に届きそうな段になって、「おい、気をつけて降りろよ」と言ったので、「なんでだ」と兼好が尋ねたら、名人がそのような言葉を兼好に言ったのでした。』というのが徒然草にあります。昨日関西圏の大阪、京都、兵庫の非常事態宣言が解けました。これで気を緩めてはいけません。地面にしっかりと足が着くまで心しよう。
200521大木.jpg

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U3

おはようございます。
まだまだ先は長いです。一歩一歩確実に前に進んでいきましょう。
by U3 (2020-05-22 10:07) 

平凡な生活者

徒然草との出会いは中学生の頃からでした。
その場にいる作者の眼を通して感じままの心情を短い文章で表現されていると感心させられています。
似たような状況に出くわすと徒然草での場面が思い出されます。

当時の人間も同じような心遣いで生きていた。作者と同じ目線で見ている自分にハッとします。
 危険であるというのは言わずもがな、誰もが全神経を注いでいます。終盤にさしかかって気の緩みで大事故ということがあります。
 サッカーのロスタイムでの失点、作業現場での金曜日の事故、交差点での事故、仕上げでの失敗、武道での残心・・・。ホッとした瞬間が一番危ない。細心の注意を配るべきは最後の最後。最後のしめを失敗すればすべてが台無しですね。

良い教訓ありがとうございます。
by 平凡な生活者 (2020-05-22 10:57) 

Rchoose19

ちょっとした心の緩みで一生が台無しに。。。。。
うちの会社でも高所作業がありますので、
皆、注意はしているはずなんですけどね・・・。
徒然草、大人になってから本で読んだ方が面白いですよね!
高校生には、あの皮肉な感じはわかり辛いですよね^^;

by Rchoose19 (2020-05-22 12:41) 

夏炉冬扇

高名の木登り、いい話ですね。
兼好法師に
by 夏炉冬扇 (2020-05-22 17:57) 

やおかずみ

U3さん こんにちは
巣ごもりから解放されると、一気に緩んでしまうことに注意せねばと思います。
by やおかずみ (2020-05-23 11:11) 

やおかずみ

平凡な生活者さん こんにちは
確かにサッカーでのロスタイムでの失点、野球の2アウトで満塁でのさよならヒットなどスポーツの世界では、このような場面がたびたび生じますね。人間最後まで緊張感を保つということは難しいですね。
by やおかずみ (2020-05-23 11:17) 

やおかずみ

Rchoose19さん こんにちは
徒然草のこの話は何故か中学生のころから記憶に残っていて、緊迫感が必要な場面で思い出すようにしています。
by やおかずみ (2020-05-23 11:30) 

やおかずみ

夏炉冬扇さん こんにちは
あと一息ですから、心して・・・と感じます。
by やおかずみ (2020-05-23 11:32) 

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